結局、ポップカルチャー。

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YODAKEE『Be Your Lovely』

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ブログを始めて見ました。

どうせ誰も見ていないだろうけど、今書いているこの文が、回り回っていつか誰かに届けばいいなと思っています。

つまり、今これを読んでいる時点で、まずは僕の念願は叶っているわけで、次の願いはこの文を最後まで読んでもらうことです。

 

最近、というかここ三日間ほど、6/14にリリースされたYODAKEEの『#』というデビューミニアルバムを繰り返し聴いています。

Charisma.comのMCいつかが参加していている楽曲があったり、(「いないいないばぁ feat. いつか(Charisma.com)」水曜日のカンパネラケンモチヒデフミがアレンジしていたりと(「BABYって呼んでよ with .Kenmochi Hidehumi」)その参加しているメンツもさることながら、デビューミニアルバムとは思えない完成度の高い一枚になっています。

しかし、肝心のYODAKEEに関する情報を調べても、ボーカルがチャダイということ以外、メンバーも人数も全く出てこないという謎なプロジェクトなのだ。

 

そんなミニアルバム『#』のなかでも一際ポップで心を鷲掴みにされるのが、唯一MVが公開されている「Be Your Lovely」だ。

まずイントロのピアノから明るいメロディと「Lovely」の連呼により、無条件に多幸感に包まれる。

そして、そこから始まる歌詞が素晴らしいほどに「Be Your Lovely」を聴いている「君」を全肯定してくれる。

その手離しの全肯定は、曲を通して一貫している。

一部を抜粋するのだが、一番のAメロから最高なのだ。

君の涙はサラダにかけていただいてしまおう

君の笑顔はパシャリ、ポスターにして飾るよ

飲み過ぎちゃったんなら、胃薬買ってプレゼントするよ

お腹のお肉なら、プニリプニリ喜んでしよう

なんと笑顔だけではなく、涙も泥酔も贅肉も全肯定してくれるのだ。

世の中の乙女たちはもうこのフレーズだけでメロメロであろう。

ちなみに二番ではちょっとの遅刻も目立つニキビすら、ポジティブの魔法により肯定される。

 

そしてBメロでも全肯定は続く。

エラい、エラい、エラい、毎日

エラい、エラい、エラい 

ポップなミュージックに乗せて、 毎日を過ごすこと褒めてくれるのだ。

こんな音楽を聴いて励まされない人間がいるだろうか。

 

しかし、ただのポジティブなら、押し付けがましくうっとおしく感じてもおかしくない。

では、なぜこの曲のポジティブさは心地いいのだろうか。

その謎はサビで解明される。

だからBe your lovely tonight

君が夢中になりすぎるぐらい唄う

I wanna be your lovely tonight

君の夢にまで巣食うぐらいの愛

そう、この曲は“君への愛”で満ち満ちているのだ。

この手放しの肯定は、“君への愛”という単純明快且つ絶対的な力によって生まれていることに気付かされる。

だからこそ、この曲のポジティブさ、全肯定感に、人は心地よく、明るい気持ちにさせられるのである。

 

そして、この曲の魅力を届けるためにはチャダイの歌唱力が不可欠である。

まるで、東京カランコロンのいちろーのような、裏声まじりのハイトーンな歌声が、ポップなメロディとかっこつけすぎない歌詞に、みごとにマッチしている。

本当に、まるで、東京カランコロンのいちろーような歌声なのだ、このチャダイという男は。

関係ないとは思うが、wikipediaによるといちろーの本名は安達一郎。

安達をローマ字で書くと、ADACHI。

それを母音と子音に分けて順番を入れ替えると、CHADAI=チャダイとなる。

また、あまり関係ないが、このプロジェクト名・YODAKEE=よだきいは、いちろーの出身地である大分県の方言で、「面倒くさい」という意味を指すらしい。

加えて、全然関係ないが「Be Your Lovely」のMVを監督した加藤マニは、東京カランコロンの「ビビディバビディ」も手がけている。

(ちなみに「Be Your Lovely」のMVも、登場する男の子の無邪気な可愛さに、あっという間に多幸感に包まれる作品となっているので、是非観てほしい。)

いやぁ、チャダイとは一体何者なのだろうか。

謎は深まるばかりである。

 

ちなみに2曲目に収録されている「FUMOUだ」が、別れた恋人のことを想って唄っている情けない男に感情移入してたまらない気持ちになるので、是非聴いてみてほしい。

こちらもまごうことなき名曲だ。

 

最後まで読んでくれてありがとうございます。

ひとまずここまで読んでくれた人が一人でもいただけで、僕がこのブログを開設した意味はありました。

 

ではでは。

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